Zurich 市内をぶらぶら
週末をはさむ出張と少し前からわかっていたので、土曜日のわりと朝早くにでて日曜日の夜に帰ってくることができるパターンで安い航空券無いかなぁなんて探していたらスイスの Zurich に行けそうだとわかったので早速。Zurich の駅で見た MONDAINE の時計にようやくスイスらしさを発見し、イマイチな天気な中ぶらぶらと市内を探索してみることにしました。





中央駅からチューリッヒ湖まで至る目抜き通りが Bahnhofstrrasse。市電が走っていて洒落た感じだけど、他のヨーロッパの都市とそれほど違わない感じ。ところどころ、スイスの国旗があることでスイスの都市なんだなぁってわかるくらい。ちょっと面白いなと思ったのは川沿いにサウナがあったこと。都市のどまんなかにこんな素敵なサウナがあるなんてちょっと羨ましい。





Zurich の街は市電だけでわりとあちこちを巡ることが出来るようになっているようで、わりと便利。ヨーロッパのこうした街並みと市電の景色ってすごく似合う。ぶらぶらしていたら時々晴れ間がのぞくようになってきてちょっとテンションも上がります。というのも、8月の終わりではあったのですが、日が差さないと肌寒いを通り越して寒いくらいというのもあって。




Bahnhofstrrasse を突き当たるとチューリッヒ湖に出てきます。エメラルド色をした美しい水をたたえた湖で、遊覧船がのんびりと対岸まで走っているようです。この日は寒すぎな感じがあったのと、この後どうしても訪ねてみたいと思っている場所があったので、遊覧船はパス。でも、晴れ間が見えた時の気持ちよさは格別で、夏のもっと暑い時期に来ていたら誘惑に負けて乗っていただろうなぁと想います。





写真の聖ペーター教会はチューリッヒでも最も古い教会で、その時計塔の文字盤は直径8.7メートルもありヨーロッパ最大なのだとか。確かにとても大きくて、街のいたるところから見ることができて便利。街の市場ではチーズが売っていて、すごく美味しそうでした。




街の中を当てもなくふらふらと散歩していると、ちょっとした素敵なお店がちらほら見つかります。残念ながら土曜日はお休みだったこのお店は木製の手作りっぽいオモチャを扱うお店のようで、魅力的なオモチャが幾つかショーウィンドウに並んでいました。看板が可愛らしいこのお店も、やはり木製のオモチャを中心に扱うお店で、中に入ると思わずいろんなオモチャを手にとって遊んでみたくなり、時間があったらいくらでも滞在してみたいなぁって感じるお店でした。





チューリッヒは街の至る所にこうした小さな泉があって、地元の人と思われる人たちは普通にこのお水を飲んでいました。川の水もチューリッヒ湖の水もとても綺麗で、豊かな水に囲まれた街なのだなぁと感じます。スイスの空の玄関口でもあることは知っていたので、もっと大きな都市なのかなと思っていましたが、こじんまりとして中世の雰囲気を色濃く残す街並みがなかなか素敵な場所でした。
Le Corbusier House (Heidi Weber Museum) にて





チューリッヒ湖を望む住宅街に、デザインや建築が好きな人ならまずその名を知らぬ人はいないと思われる ル・コルビュジェの作品を展示する Le Corbusier House があります。今回のこの短い滞在でどうしても訪ねてみたいと思っていた場所の一つがここでした。夏の土日の限られた時間しかオープンしないことを考えると、訪ねることができたのは非常に幸運でした。
Le Corbusier House へは市電を使っても行けるのですが、美しい湖畔をのんびりと散歩しながらでも行けそうな距離だったのでそちらを選びました。美しい湖に面する形で住宅と公園があり、また水上タクシーもあるようでした。一度でいいからこんな場所に住んでみたい、そんな場所を抜けると緑の芝生に原色が美しく映える特徴的な建物が見えてきました。



14:00 開館でしたが、少し前に到着したので建物の周りをぐるり。青い空と芝生の緑、ビビッドな壁の色、特等な様式美を持つ建物、これをしばし独り占めという贅沢な時間でした。開館直後も自分だけしかいない状態だったので、しばしゆっくりと彼の絵・建物の設計図・様々なポスター・詩などに目を通していました。そこへ、一人のお年を召した女性が「建築を勉強する学生さん?」と話しかけてきました。
「建築を勉強したわけでも、学生でも無くソフトウェアエンジニアですよ」という返事に多少驚いたように、「ここを訪れる人は大抵は建築家であったり、それを目指す学生さんなのよ」と言うこの人は、この Le Corbusier House のオーナーの Heidi Weber さんでした。地球の歩き方には Le Corbusier House と書かれているこの建物は、地図上では Heidi Weber Museum と書かれていて実は最初場所がわかりませんでした。




Heidi Weber さんによると、彼女は Corbusier と 7年間仕事を一緒に行ったことがあり、建築のみならず絵や詩など様々な分野で発揮されていたその才能だけでなく、人間的に非常に優れた人物であったことの素晴らしさを語ってくれました。この Le Corbusier House は、Heidi Weber さんのコレクションを展示するために Corbusier がデザインしたもので、しかしその完成を見ること無く Corbusier は他界してしまったのだそうです。一方で、驚いたのは Heidi Weber さんが Corbusier の建築の素晴らしさはもちろんだけれども、彼女はその絵や詩の才能により感化されているということでした。偶然ではありましたが、他にもいろいろとお話を伺うことができ大変貴重で有意義な時間を過ごすことができました。
Zurich 郊外の温泉地 Baden へ





Zurich から電車で 30分もしない場所にその名も「BADEN」という小さな温泉リゾートがあり、旅行者でも利用可能な温泉センターもあるということだったので、冷えた身体を温めたいというのもあって Le Corbusier House を後にして早速向かってみました。川沿いに温泉街が見えたときには、3年ほど前に訪ねたチェコのカルロヴィ・ヴァリを思い出しました。日本の温泉街に何か共通する雰囲気を感じるのと同様に、ヨーロッパの温泉街にもどことなく独特な雰囲気が漂っている気がします。





旅行者でも利用できそうな雰囲気があった ThermalBaden に入ってみました。水着で入る温泉プールみたいな感じで、屋内プールと屋外プールがあるっていう感じの施設でした。無色透明で特に匂いなども無いので、一瞬「温泉!?」って感じなくも無いのですが、ざばざばとお湯が溢れでている場所などには、タップリと析出物がこびりついていたので意外と成分の濃いお湯なのかなとも感じます。お湯は 36度程度とぬるいので、1〜2時間ほどのんびりとお湯の中につかったり、寝湯があるのでゴロンとしたり、時々泳いだりお湯の中で歩いたりと、まぁのんびりと思うがまま。結構楽しめました。ちょうどこの日やっていたお祭りでは、どういうわけかロックバンドが「なだそうそう」を日本語で歌っていてビックリでした。
Rigi へ




天気があまり良くない週末と考えていたこともあって、2日目はライン下りが出来るという Stein Am Rhein という小さな街をのんびり散策してみようと漠然と思っていたのですが、どうも天気が回復しそうだというので登山電車にでも乗ってスイスらしい景色を満喫したいと考え調べていると、わりと軽装だった自分でも気軽にスイスらしい景色を楽しみながらハイキングができそうな場所があることに気づきました。リギは標高 1750メートルの山で、1871年にヨーロッパで初めて登山鉄道が建設されて観光地としてのスイスアルプスの素晴らしさを世に伝えるきっかけになった場所だと言われているそうです。
スイスらしい赤がアクセント…というか真っ赤な配色の電車が多く停車する中央駅を出発して向かったのはリギ山頂にまで連れていってくれる青い登山電車が出るという Arth-Goldau。登山鉄道の駅はスイス国鉄の駅からは少し離れた場所にあり、素敵な教会が見える場所にちょこんと小さな青い登山鉄道が停車していました。わくわくします。





レールの中央には歯車をかませるレールがもう一本あって、これで急勾配を登っていきます。2両編成の登山電車の後ろの車両は貸し切りだったようですが、何とかみんなが座れる程度の混雑ぶり。この絵が示すようにリギ山頂へは、青い登山電車、赤い登山電車、ロープウェイを使ってアクセスすることが可能で、今日は青い登山電車で山頂まで一気に登って、ハイキングコースとなっているという赤い登山電車の線路沿いを Vitznau という湖畔の街までおりて、そこから湖畔を行く船で Luzern というスイス第四の都市まで行ってみようという計画。





登山電車はゆっくりと、でも力強くどんどんと登って行きます。車窓の景色は本当に素晴らしくて、登り始めは綺麗な緑の牧草地の景色が広がり、さらに登って行くと真っ白な雪を残す峰々が向こうに見えてきます。つい1時間ほど前まで大都市の Zurich にいたことが嘘のようです。Arth-Goldau とは反対側から上がってきた赤い登山電車と合流したら、リギ山頂へは後わずかです。




登山電車をおりると、まだ夏を感じさせてくれる強烈な日差しとひんやりとした気持の良い風を両方感じて思わず深呼吸。駅のすぐ上には 1816年開業という歴史のあるホテルが立っていて、その直ぐ後ろに 360度パノラマを楽しめる山頂があるからぜひ行ってみなと列車の中で隣に座っていたおじさんに教えてもらっていました。





駅から山頂へと続く細い小道からの景色は抜群に素晴らしく、下の方から雲が沸き上がって来るさまをのんびり見ているのも気持ちが良くて、たった200メートルほどの道を随分とのんびりと上がっていった気がします。










リギ山は、その周りを Vierwaldstättersee や Zugersee などの湖に囲まれていて周り視界を遮る高い山が無く、山頂からはまさに 360度パノラマを楽しめます。一方には美しい湖面とその周囲に広がるなだらかな地形、一方には切り立った断崖とその下から沸き上がってくる雲、一方には万年雪をいだく山々がと、方角によって見える景色も全然違います。どこを切り出しても絵になるのですが、写真でその美しさを存分に伝えるのはやはり難しいですね…
Rigi 山頂から湖畔の Vitznau へ





山頂からの景色を十分に楽しんだあとは、いよいよ湖畔の街 Vitznau までのハイキング。この黄色い看板がコース上しっかりと配置されているので、迷うこともありません。山頂まで連れてきてくれた青い登山電車が左にそれていくのを見ながら、のんびりと歩いていると今度は赤い登山電車が登ってきます。青い空に緑の牧草地、赤い登山電車、The スイスって感じです。





駅周辺の小さなホテル、細かな木を重ねあわせて貼りつけたような壁面が非常に印象的でした。ハイキングコースは Vitznau まで一本道なのかと思いきや、わりといろんな場所で分岐していて、それぞれの道でいろんな景色を楽しめるのだと感じます。





コース上には、日程が許せば泊まってみたいと思わせるような素敵な B&B とか小さなホテルがところどころにありました。こうした施設があり人と多くすれ違ったのは、この Kaltbad の駅周辺まで。この駅までは Weggis という湖畔の街からロープウェイで上がってくることもでき、そこから山頂までハイキングで登り降りする人が多いために滞在施設もいくつかあるのかなぁという感じです。





写真は Kaltbad から Romiti Felsentor までの景色、からんころんとカウベルが響き、牛がのんびりと牧草を食べている中をのんびりとくだっていきます。牛は直ぐそばにいるのでこっち向かってきたらどうしようってちょっと思ったりしました(笑)。このコースは、赤い登山電車の駅を必ず通過するように作られているようなので、疲れたら電車に乗って降りることもでき安心です。




このハイキングコース、こんな感じで大抵どこも砂利でできた坂道になっていて、時々マウンテンバイクに乗った人が降りてきます。そう、たぶん山頂から自転車で降りてくるということも楽しめるコースになっているようで、それはそれですごく気持ちが良さそう。





そんな道なためか、登山電車を途中下車して途中から山頂に向かって登りだす人もちらほら。麓に降りてきたためか、牧草地と果樹園っぽい場所が多くなってきました。素敵な一軒家がちらほら見られ始めるのもこのあたりから。それにしても、さすがに暑くなってきました。




Vitznau まであと少しの Grusbisbalm にはなかなかいい感じのエコホテルがありました。





湖面がより大きく目の前に広がってきて、正面に船が止まっているのが確認できます。どうやら、目的地の Vitznau がようやく見えてきたようです。ここまで 2時間半近くちょっと滑りやすい砂利道を降りてきたせいか左膝にへんな違和感があって、痛みも出てきたところだったのでちょっと安心。Mittlerschwanden という小さな可愛らしい駅が見えてきて、駅舎で次の駅が Vitznau であることを確認していたら電車がやってきました。それにしても気持ちの良い青空、スイスの国旗が良く映えます。





Vitznau の街が大きく目の前に見えてきました、このあたりから家も増えてきます。登山電車があるとはいえ、下に降りていく道はこの細い砂利道だけなので、不便だろうなぁなんて思っていたら 4輪のバギーが後ろからやってきました。どうやら、このあたりの人はバギーで Vitznau との行き来をしているみたいです。Vitznau まで 10分、砂利道がようやく終わりました。ここまで約3時間、9キロ近いくだりでした。





左膝が悲鳴をあげたのは、下りが終わった後の平地。船着場まであとちょっとなのに痛みがひどいので、しばらく屈伸をしたりしながらちょっと休憩。小さいながらも非常に美しい街で、湖畔の船着場には人が多くいて、美しい湖畔の景色を楽しみながらビールを飲んでいる人たちもちらほら、いい感じです。それにしても岩場に見える大きなスイス国旗、どうやって貼りつけたんだろう…
Luzern へのクルージング





Luzern への素敵な蒸気船での船旅となりました。湖面を抜ける風が冷たくて気持ちが良く思わずビールと言いたくなりますが、ここで飲んだらハイキングの疲れもあって寝てしまいそうなのでやめておきました(笑)。最初に到着したのが Weggis、ここもまた Rigi 山への玄関口の一つで、ここからはロープウェーで登ることができます。5枚目の写真の左側の尖った部分が Rigi の山頂で、右側に向かって下山したはずなのでかなりの距離を歩いたのかなと実感します。





湖畔の街はどこも気持ちの良さそうな素晴らしい場所が続きます。水も綺麗で、この日は天気も良く気温が上がっていたので水辺で遊んでいる人も結構たくさんいました。そんなこんなで、1時間ほどの船旅を楽しむと大きな街が見えてきます。スイス第四の都市、Luzern に到着です。





船からは湖畔にカジノがあるのが見える一方で、中世の雰囲気を色濃く残す旧市街も見えて、いままであまり見たことの無い雰囲気を持ったリゾート地だなという印象を受けました。帰りの飛行機までの時間がまだ少しあったので、せっかくなのでこの街を少し散策してみることにしました。





船着場からすぐに目につくのが Kapellbrücke という木製の屋根付きの橋。橋の両側は花で飾られていて大変美しい橋なのですが、実はこの木橋は湖を使って襲ってくる敵から街を守るために作られた城壁の一部なのだそうで、その完成はなんと 1333年でヨーロッパで最古の屋根付きの木橋。橋の梁の部分を利用して三角形の絵が何枚も掲げられているのですが、これらはこの街の歴史を描いたものなのだとか。





Rigi 山の山頂からも見えた Vierwaldstättersee 湖 から流れでる Reuss 川沿いの旧市街は、地球の歩き方に「ルツェルンの旧市街はとても明るい。石畳の狭い路地が続く中世の街並みにはたいてい暗く陰鬱な空気が漂っているものだが、ルツェルンは明るく活気にあふれている」と紹介されている通りで、明るいリゾート地のような相反するような不思議な雰囲気が混在している感じがあります。それにしても、気になったのはたい焼きみたいなこの看板。




Luzern には数多くの見どころもあるようなのですが、時間があんまりなかったのと何より膝の痛みもあってたくさん歩ける感じではなかったので、中世の雰囲気を色濃く残す旧市街をぶらぶらして残念ながらおしまい。まぁ、また来ることがあればのお楽しみということで。
Zurich 空港





Zurich 空港はとても綺麗で機能的な空港でした。ちょっと嬉しかったのは空港の中にあったスーパー。大抵は旅行先ではスーパーに行くのですが、今回はほとんど時間が無かったので寄れなかったのですが空港で発見。思わず目が釘付けになったのはチョコレートのコーナー。スゴイ数の種類があって目移りしながら、あまったスイスフランを全て使ってチョコレートを買い込んでみました。全体的なデザインも北欧のそれに通じるようなシンプルでいて木の温かみを感じさせるようなものが多く好感が持てます。物価が非常に高いので、そう何度も訪ねることができるような場所ではなさそうですが(苦笑)、ぜひまた家族を連れてスイスの美しい景色を眺めに来たいなと思いました。
